こんにちは、ヒトノヨメです。
今回は「微生物と食べもののおはなし」
というテーマでお話したいと思います!
8月と言えば、夏休み!\( *´꒳`*)/
ということで、大人に夏休みはありませんけど、
気分だけでも夏休みをということで、
8月中は理科関係のお話もしていこうかなと思います! (p`・ω・´q)
ヒトノヨメは中学校と高校の理科の教員免許を持っていて、
自然科学系の博物館や、小学校の理科室で働いていたことがあります。
理科が得意で大好きです!(*ˊᗜˋ*)♡
この理科のお話シリーズは、
楽しく読んでいただいたり、
お子さまの自由研究のネタにしてもらえたらいいなと思っています。
よろしくお願いします!(〇´꒳`)ノ
第1回目のテーマは「微生物と食べもの」です!
何故このテーマかというと、ヒトノヨメは大学で微生物を専攻していたからです。
一見地味に思えますが、実は身近に欠かせない微生物たち。
今回はその身近な秘密をお話していきます。
そもそも微生物とはなんだろう?
微生物とは、肉眼では見ることのできない小さな生き物のことを指します。
微生物の定義は意外とあいまいなのですが、
ミジンコなどの目に見える小さな生き物は、微生物と言わないことが多いです。
顕微鏡を使ってその姿を確認することが出来る微生物。
微生物には、乳酸菌や納豆菌などの細菌類や、酵母やカビなどの菌類などがいて、
人間の生活に役立っているものもたくさんあるのです。
様々な微生物の写真
ここでクイズ。
第1問
1gの土の中には、どのくらいの微生物がいるでしょうか?
- 指で数えられるくらい
- 日本の人口ぐらい
- 世界の人口くらい
- 微生物なんていない
土壌の豊かさにもよりますが、
実は土の中には
3.世界の人口くらい
の微生物が住んでいると言われています。
びっくりですよね!
土の中で生活している微生物は、多くの役割を果たしています。
生き物の死骸や落ち葉などを分解してくれたり、
発酵食品などを作ってくれたりしています。
微生物が関わっている発酵食品はたくさんあります。
ヨーグルトやチーズ、納豆に味噌、お酒に醤油、漬物にパン……。
その数は簡単には数え切れません。
その中でも今回は、ヨーグルトと納豆のお話をしていこうと思います。
ヨーグルトのおはなし
諸説ありますが、ヨーグルトは遥か昔、
紀元前数千年前に誕生したと考えられています。
羊や馬などの乳を樽などに保存していた際に偶然生まれたとか。
乳を保存した際に偶然いた乳酸菌が、乳を発酵させたことで出来上がりました。
ヨーグルトを作っているのは主に乳酸菌です。
現在のヨーグルトは、
殺菌した牛乳に乳酸菌を加え、
40~45℃程度に温めることで発酵を促し作られています。
乳酸菌が40~45℃程度に温めることによって活発的になり、
乳酸を生み出して牛乳が固まるのです。
ヨーグルトを作ってくれる主な乳酸菌は、2種類います。
Streptococcus thermophilus(ストレプトコッカス サーモフィルス)
Lactobacillus bulgaricus(ラクトバチルス ブルガリカス)
です。
これらが上手く共生することで基本的なヨーグルトが作られていきます。
Streptococcus thermophilus 丸いものが連なっている形をしている
Lactobacillus bulgaricus 細長い形をしている
現在ではさまざまな乳酸菌(または酢酸菌)が研究されており、
さまざまなヨーグルトが開発されています。
それらは身体の調子を整えるためのヨーグルトとして発売され、
機能性ヨーグルトと呼ばれているものです。
ヨーグルトを食べる続けると、身体にいい影響を及ぼすとされています。
それは善玉菌である乳酸菌を長期的に摂取すると、
腸内環境が改善することが分かっているからです。
腸内にはたくさんの腸内細菌が暮らしています。
腸内細菌の集まりを、腸内フローラと呼びます。
腸内細菌は、
身体にいい影響を与える善玉菌
悪い影響を与える悪玉菌
数の多い方に味方する日和見菌
が存在しています。
圧倒的に数が多いのは日和見菌です。
この菌は数の多い方に味方をするので、
身体にいい影響を与える善玉菌を増やすことが重要なのです。
ここでクイズ
第2問
私たちの腸に住んでいる腸内細菌は、一人当たりどのくらいの重さでしょうか?
- 15g
- 150g
- 500g
- 1500g
実は、一般的な大人の腸内には、
4.1500g
約1.5㎏の腸内細菌が存在しています。
びっくりな重さですよね!
こんなにたくさんの生きものが、私たちの身体の中に住んでいます。
せっかくなら、より健康で美容にも効果的な仲間と過ごしたいですよね。
善玉菌を増やすには、
乳酸菌などの善玉菌を摂取するか、
善玉菌のエサとなる食物繊維などを摂取することが効果的です。
腸内フローラを整えることで、身体の調子は良くなるとされています。
がんのリスクが減ったり、ストレスが減ったり、美肌になったり。
免疫力を高めたり、アレルギーが緩和・抑制されたり、痩せやすくなったり。
いいことだらけ!
そのため各社がこぞって乳酸菌などの善玉菌の研究をし、
機能性ヨーグルトや医薬品の開発をしているわけです。
それぞれの機能性ヨーグルトを見てみると、その機能に違いがあります。
免疫を高める効果を期待するものや、
ストレスを低減させる目的のものなど様々です。
ぜひこの機会に、自分に合ったヨーグルトがあるのか探してみてください。
その企業のホームページには
商品に使用している細菌の研究データなどが載っている場合も多いので、
参考にしてみるとなかなかに興味深いです。
ヨーグルトの詳しい説明や腸内環境のお話について
企業がホームページに分かりやすくまとめているものもありますので
ぜひ興味があれば参考にしてみてください。
納豆のおはなし
食べると健康にいい食品はヨーグルトに限った話ではありません。
さまざまな発酵食品にも言えます。
漬物を食べたり、キムチ、納豆を食べることも腸にいいとされています。
その中でも、納豆の話をしていこうと思います。
納豆の起源には諸説ありますが、
弥生時代に、煮た豆が床の藁に落ちてできたとも、
平安時代に、余った煮た豆を藁に保存していたらできたともいわれています。
納豆は、水につけた大豆を蒸し、
パックに詰めて納豆菌を吹きかけるか、茹でた藁に詰め、
40℃程度で温め、発酵させることによって作られています。
納豆は、納豆菌によって作られています。
納豆菌の正式な名前は
Bacillus subtilis var. natto(バチルス サブチルス バー ナットウ)
です。
Bacillus subtilisの写真 細長い形がつながった姿をしている
Bacillus subtilisは、土壌や植物などに生活しています。
納豆と言えばあのネバネバが特徴的ですが、
あれは納豆菌が自分の身を守るためであったり、
お腹がすいた時の非常食にするために作っているものです。
古くなった納豆の糸引きが悪くなるというのは、
納豆菌がネバネバを食べしまったせいなのかもしれませんね。
またあのネバネバは、うまみ成分であるグルタミン酸を含んでいますので、
納豆は混ぜてネバネバさせた方がおいしく感じるのです。
実はそんな納豆菌はとっても強い!
どのくらい強いかというと、ここでまたクイズです。
第3問
納豆菌に関する正しい情報は、次のうちどれでしょう。
- 宇宙でも生きることが出来る
- エサがなくても100000年生きることが出来る
- 100℃でも生きられる
さて、納豆菌はどのくらい強いでしょうか?
実はこの問題、ちょっと意地悪。
正解は、なんと全部です!
ものすごく強い細菌のように感じますね!
実はそれには秘密があります。
納豆菌は、厳しい環境下に置かれると、
芽胞と呼ばれる身体を守るカプセルのようなものを形成します。
その芽胞に入った状態ならば、ちょっとやそっとじゃ死にません。
恐ろしく強くなります!
芽胞を作る細菌はたくさんいるので、
厳しい環境でも生き残ることが出来る細菌はたくさんいます。
世の中には不思議な菌がたくさんいて、
芽胞を作らない生身の状態でも
100℃以上の高温で生きる菌、塩濃度が高いところが好きな菌、
酸性が好きな菌など様々です。
私的には、この世で一番強い生きものは細菌だと思っています。
そんなへんてこにも思える細菌の話をするとびっくりする方も多いですが、
そんなすごい菌はたくさん発見されていて、産業にも応用されています。
汚れが落ちやすい酵素入り洗剤で洗濯ができるのも、
すばやいPCR検査が受けられるのも、全てそんな細菌たちのおかげ。
そんなすごい菌たちを、極限環境微生物と言います。
そんな微生物たちのお話も、またいつかお話出しようと思います。
いかがでしたでしょうか?
あまりクローズアップされない微生物たちですが、
とても身近なすごい生きものなんだと興味を持っていただけたら幸いです。(。ᵕᴗᵕ。)
ざっくりとした説明になりましたが、詳しく知りたい方は、
本や企業のホームページなどで調べてみると面白いですよ。
答えられる範囲であれば質問もお待ちしていますので、
微生物の話でぜひ盛り上がりましょう!\( *´꒳`*)/
自由研究の題材としてもぜひご活用ください。(*´ω`*)
- ヨーグルトを作ってみよう
- 納豆を作ってみよう
- スーパーで売っている機能性ヨーグルトについて調べてみよう
- 納豆菌の秘密を調べてみよう
など、いろんな自由研究が考えられるかなと思います。
お力になれたら幸いです。お気軽にコメントもくださいね。( ´꒳`*)人(*´꒳` )
また次回の更新でお会いしましょう!
それでは~♪